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Night Land Vol.6

A5判160頁・ISBN 978-4-88375-189-1
発行＝トライデント・ハウス／発売＝書苑新社（しょえんしんしゃ）
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　……ゾンビとは「そこらへんの人体」によからぬものがインストールされた存在であって、物理的には所詮人間の死体でしかない。だから、ふつうの凶器で物理的に殺せるのだ。銀の弾丸も聖水も『ネクロノミコン』も要らない。主婦ならフライパン、野球部員ならバット、サラリーマンならゴルフクラブ、手近なモノで頭を叩きつぶせばいい。……
　邪悪な化け物でありつつも物理的には人間であり、明らかに禍々しい存在でありながらも魔術とも宗教とも無縁で科学的に説明できそうであり、恐怖と嫌悪の対象でありながら、おれたちが殺りに行けるモンスター。そんな絶妙なバランスで成り立った、現代的なモンスターであるがゆえに、ゾンビの物語は、私やあなたの物語となった。無数の私たちが私たちとして活躍できる物語だからこそ、みんなゾンビ物語が大好きなのだ。
――特集解説「殺りに行けるモンスター　現代ゾンビ物語考」（霜月蒼）より

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■主な内容
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【特集・ゾンビ！】 ZOMBIES!
〈特集解説〉殺りに行けるモンスター　現代ゾンビ物語考 霜月 蒼
「狩り――そして、そのあとさき」
　　ジョー・Ｒ・ランズデール
　　高山真由美訳　松山ゆう画
"The Hunt: Before, and the Aftermath" by Joe Lansdale
「忌まわしき艦影」デリク・ガン
　　森沢くみ子訳　ダニエーレ・セッラ画
"The Diabolical Plan" by Derek Gunn
「ロンドン死者戦争」ウィリアム・ミークル
　　夏来健次訳　楢喜八画
"Parting the Veil" by William Meikle
「屍の顔役」グリン・バーラス＆ロン・シフレット
　　植草昌実・訳　田川 俊樹・画
"Big Boss" by Glynn Barrass and Ron Shiflet

【連続企画】
夜の声（２）ラムジー・キャンベル
「マッキントッシュ・ウィリー」
　　（世界幻想文学大賞受賞作）
　　金子浩訳　タケウマ画
"Mackintosh Willie" by Ramsey Campbell
〈インタビュー〉「終わらない夢、想像力の闇」聞き手：ダレル・シュワイツァー　棚藤ナタリー訳

【特別書き下ろし創作】
「歌姫のくちびる」田中啓文　藤原ヨウコウ画

【連続企画】
センス・オブ・ホラー、ブラッド・オブ・ワンダー（２）星新一
〈名作再録〉「殉教」YOUCHAN画
〈解説〉井上 雅彦

【来日記念／オーストリア・日本　ホラー対談】
アンドレアス・グル―バー×朝松健

【エッセイ】
「カッシング・オン・スクリーン」菊地秀行
「追悼　ジェームズ・ハーバート」笹川吉晴
「クトゥルー・ミーツ・アメリカンコミックス（中）」
　　森瀬繚

【連載小説】
「The Faceless City 第二章　死都アーカム」朝松健　槻城ゆう子画

【連載コラム】
リレー・エッセイ／私の偏愛する三つの怪奇幻想小説
　　「ナニかに魅入られた人と世界」くしまちみなと
「Asian Horror Now（６）」立原透耶
「金色の蜂蜜酒を飲みながら（６）」朱鷺田祐介
「ファンタスティック・シネマ通信（６）」鷲巣義明
「書評　Night Library（４）」笹川吉晴
「クトゥルー・インフォメーション（海外編６）」
　　マット・カーペンター

表紙装画＝Daniele Serra
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